英語教室の開業届|扶養はどうなる?提出のメリットと手続き完全ガイド

2025年12月17日
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英語教室の開業届|扶養はどうなる?提出のメリットと手続き完全ガイド

「英語教室を始めたいけれど、開業届って絶対に出さないといけないの?」そんな不安を抱えていませんか?実は、英語教室ならではの「出した方が得する理由」がたくさんあります。手続きへのハードルを下げ、安心して一歩を踏み出すためのガイドです。

目次

  1. 英語教室に開業届は「絶対」必要?出さないとどうなる?
  2. 英語教室こそメリット大!「青色申告」を活用しよう
  3. 一番の悩みどころ。「扶養」から外れてしまう?
  4. 意外と簡単!開業届の提出ステップ
  5. 開業届を出したら、あなたはもう「経営者」です

「自宅で英語教室を開きたい!」

そう決意して準備を進める中で、ふと立ちはだかるのが「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」というお堅い書類の存在ではないでしょうか。

「まだ生徒も集まっていないのに、提出する必要があるの?」 「夫の扶養に入っているけれど、出したら外れちゃうんじゃ……」 「税務署に行くなんて、なんだか怖そう」

そんなふうに足踏みしてしまう気持ち、痛いほどよくわかります。書類仕事よりもレッスンのカリキュラムを考えたり、可愛い教材を作ったりする方がずっとワクワクしますよね。

でも、実は英語教室だからこそ、開業届を出しておいた方が「お得」で「安心」なケースが多いのです。

今回は、英語講師としての一歩を踏み出すあなたが迷わず手続きできるよう、開業届のメリットや扶養の話、そして具体的な提出方法について、わかりやすくお話しします。

英語教室に開業届は「絶対」必要?出さないとどうなる?

まず結論からお伝えすると、法律上は「事業を開始してから1ヶ月以内に提出すること」と定められています。

「えっ、もう1ヶ月過ぎちゃった!」と焦った方もいるかもしれませんが、深呼吸してください。実は、提出しなかったからといって罰則があるわけではありません。また、遅れて提出しても受け付けてもらえます。

しかし、「罰則がないなら出さなくてもいいや」と考えるのは少しもったいないかもしれません。なぜなら、開業届は「私はこれからプロの英語講師として、責任を持って教室を運営します」という宣言のようなものだからです。

そして何より、金銭的なメリットが非常に大きいのです。

英語教室こそメリット大!「青色申告」を活用しよう

開業届を出す最大のメリットは、「青色申告承認申請書」を同時に提出することで、確定申告の際に「青色申告」ができるようになる点です。

「税金の話は難しくて……」とアレルギー反応が出るかもしれませんが、ここだけは聞いてください。英語教室は、他の習い事に比べても「経費」の種類が多い傾向にあります。

  • カラフルな絵本や洋書
  • レッスンで使うラミネートフィルムや文房具
  • ハロウィンやクリスマスの装飾、イベント用のお菓子
  • オンラインレッスンのためのPCやタブレット
  • 英語スキル維持のための自身の学習費

これらすべてが、教室運営に必要な「経費」になり得ます。

青色申告を行うと、最大65万円の特別控除が受けられます。つまり、「利益から65万円分を差し引いて税金を計算していいよ」という制度です。

細々とした出費がかさみやすい英語教室だからこそ、しっかりと開業届を出して青色申告を選び、経費を適正に管理することが、手元にお金を残す賢い方法なのです。

一番の悩みどころ。「扶養」から外れてしまう?

主婦の方が自宅で英語教室を開く際、最も心配なのが「配偶者の扶養」の問題でしょう。

「開業届を出す=扶養から外れる」と誤解されがちですが、必ずしもそうではありません。

税法上の扶養(103万円・130万円の壁など)

こちらは「年間の所得(売上から経費を引いた額)」で決まります。開業届を出しているかどうかは直接関係ありません。生徒数がまだ少なく、経費を引いた利益が一定額以下であれば、扶養控除を受け続けられます。

社会保険上の扶養(健康保険など)

こちらは注意が必要です。加入している健康保険組合によっては、「個人事業主として開業届を出した時点で、収入額に関わらず扶養から外れる」という規定を持っている場合があります。

ただし、多くの場合は「年収130万円未満」などの基準で判断されます。まずは、パートナーの会社の健康保険組合に「個人事業主になっても、収入が少なければ扶養でいられるか?」を確認してみましょう。

意外と簡単!開業届の提出ステップ

「メリットはわかったけれど、手続きが面倒くさそう……」

そう思うかもしれませんが、今は自宅にいながらスマホやPCで完結できるサービスも増えています。基本的な流れを見てみましょう。

Step 1. 必要な情報を整理する

以下の項目を決めておけば、記入はスムーズです。

  • 屋号(教室名): まだ決まっていなければ空欄でもOKですが、決めておくと銀行口座が作りやすくなります。
  • 事業内容: 「英語教室の運営」「英語教材の販売」など具体的に。
  • 開業日: 実際にレッスンを始めた日、または準備を始めた日。

Step 2. 書類を作成・提出する

国税庁のサイトからPDFをダウンロードして手書きすることもできますが、今は「freee開業」や「マネーフォワード クラウド開業届」などの無料作成サービスを使うのが圧倒的に楽でおすすめです。

質問に答えていくだけで書類が完成し、そのままマイナンバーカードを使って電子申請(e-Tax)したり、郵送したりできます。

税務署の窓口に行く必要すらありません。「え、これだけで終わり?」と拍子抜けするほどあっさり完了しますよ。

開業届を出したら、あなたはもう「経営者」です

開業届の控えが手元に戻ってきたとき、不思議と背筋が伸びる感覚になるはずです。 それはもう、「英語が得意な近所の奥さん」ではなく、「英語教室のオーナー」になった証だからです。

屋号入りの銀行口座を作れば、プライベートのお金と教室のお金をしっかり分けられます。 保育園の入園申し込みなどで「就労証明」が必要な場合も、開業届の控えがその証明として役立ちます。

手続き自体は事務的な作業ですが、それはあなたの教室が社会的に認められるための大切な第一歩。怖がらずに、サクッと済ませてしまいましょう。

そして、面倒な書類仕事が終わったら、次は一番大切な仕事が待っています。「生徒集め」です。

どんなに素敵なカリキュラムがあっても、生徒さんがいなければ教室は始まりません。 開業したばかりの英語教室にとって、まず知ってもらうことが何より重要です。

OK!iKO(オケイコ)なら、あなたの教室を探している保護者の方へ、教室の魅力を無料で届けることができます。 「開業届も出したし、いよいよ生徒募集!」というタイミングなら、ぜひ活用してみてくださいね。

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